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早期退職を考える人たちへ
早期退職が盛んな日本の製造業。去るか、残るか悩んでいる人たちへの参考として私の経験を伝えます。 左下「カテゴリ」を目次代わりにしています。
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平井一夫くんが社長になった日
 ソニーが恒例の「業績下方修正」を行いました。もともと500億円の
赤字としてきた2014年度の見込みを2300億円の赤字と大幅な下方修正を
発表したのです。

もうだれもが慣れっこになっていて報道も「昨年も3回の下方修正を行
っている」ので誰も驚かないといった調子でした。しかし今回の下方修
正はちょっと違います。

VAIOを売却しテレビを子会社化し、すべての膿を出しつくしてのスター
トでした。そして今後の大黒柱としたスマートフォンの不振による下方
修正だったのです。ソニーが大黒柱として発表したビジネスは3ヶ月と
もたずにあっさりと折れてしまったのです。

このことはもう一つの大黒柱、イメージセンサービジネスの将来を予見
させるものです。ソニーのイメージセンサーはデジカメ、スマホを最大
の顧客としています。そのデジカメがなくなり、スマホもだめ。すると
この2本目の柱も既に折れかかっているわけです。

4本あればなんとか屋根は支えられそうですがそのうちの2本が折れて
しまってはなんとも心細い。秋風が吹くたびに屋根がぎしぎし音を立て
揺れ動きます。ちょっとしたつむじ風が吹けばたちどころに倒れてしま
うでしょう。

販売先を失ったイメージセンサーを車載カメラ用として販路拡大すると
少し前に発表されました。ちゃんと手を打っていたのかと思うのは早計
です。

自動車の業界は猛烈に裾野の広い世界です。世界のトヨタが採用を決め
たとしてもトヨタが直接イメージセンサーを買ってくれるわけではあり
ません。Tier1、Tier2(ティア1、2)といって自動車業界の下請け構造
を表現する言葉があります。Tierとは「階層」といった意味の英語です。
つまり完成車に対し、1次下請け会社が
Tier1、さらにその下請けがTier2という使い方をします。

車載カメラは電装品の一部です。トヨタの電装品のTier1は日本電装や
アイシン精機といった大手です。インパネやコントロールコンピュータ
などを担当しトヨタの工場内で完成車ラインに直結した「構内外注」と
して活躍しています。

その中に組み込まれるカーナビなどは富士通テン、アルパインなどが担
当しこれがTier2、いわゆる孫受けです。

車載カメラの映像はこのナビに映し出されるでしょうからそのカメラシ
ステムの受注メーカーはTier3です。そこにカメラを納めるのがTier4、
ソニーはそのカメラメーカーからイメージャーを受注するTier5の位置
になるでしょうか。

これは大変な仕事です。各社購入品代には購入にかかる資材部門費等を
乗せて原価とします。例えばそれが3%だとしたらTier5の納品価格は
トヨタからみると1.03の5乗、16%増しになります。5%だったらおよそ
30%も高くなってしまいます。

これまで社内に提供していた価格やニコン、キャノンといった完成品の
メーカーに直接納めていた価格から数十%も低価格で提供しなくてはな
らないのです。それも自動車の開発期間、数年先の安くなっているだろ
う価格で約束しなければなりません。さらに品質も信頼性も民生用とは
桁違いです。

自動車の純正部品は数量と取引期間が約束される反面、利益など殆ど取
れないのです。これは日産の純正カーオーディオの経験があるソニーに
とっては周知のことのはずです。それが新しい柱になるのだろうか。

平井一夫君が社長として指名されたときのニュース番組を思い出します。
アナウンサーから「新しいソニーの代表となられた・・・」と言葉を向
けられた平井君の満面の笑みを浮かべた、それはそれは嬉しそうな表情。
とても違和感と不安を抱かせるものでした。Youtubeにあれば見てみて
ください。

日産のゴーン氏が再建役として就任した際「燃えるプラットフォーム」
という言葉を使いました。プラットフォームとは船の甲板を指していま
す。いま我々が乗っている船は甲板で大火災を起こしている。火が消せ
なければ皆焼け死ぬか、船が沈んで溺れ死ぬんだ。この状況を認識しろ。
躊躇することなく私の指示に従いなさいと。

平井君が引き継いだソニー丸はまさに大火災を起こしていました。そし
てその火をつけたのか油を注いだのか前社長のハワードは火の手の回ら
ない甲板からありったけの現金を詰め込んだヘリコプターで飛び去ろう
としていました。「ミスター平井、あとは頼んだよ」。

この言葉に「満面の笑み」で答えたわけです。僕、ソニーの社長になっ
んだよ。すごいでしょ!だったのでしょう。私ならまず火を消してから
にしろと言い、ヘリに積まれた金は全部降ろすでしょう。怒りと憤りの
交錯した感情の中で、いずれにせよ火は消さなくてはならないとの意識
の狭間で半狂乱になっていたと思います。

でも平井君は微笑んでいました。


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